3つの入口
① 用途別基準を知る
菓子・料理用/パン用/麺用の3区分と、粒度・アミロース含有率などの数値基準を、農水省の公表資料そのままに確認できます。
② 銘柄を調べる
市販されている米粉銘柄が、メーカー自身どのような用途表記をしているか、公式区分に対応づけられているかを一覧で確認できます。
作りたいもの別の入口(パン・菓子・揚げ物・麺)
作りたいものから、農林水産省の用途別基準で例に挙がっている区分と、読むページを1表にしました。区分の例は図表2の記載で、手元の銘柄がどの区分かは製造業者の表記で確かめます。
| 作りたいもの | 例に挙がる区分 | 読むページ |
|---|---|---|
| パン | 2番 パン用(パン全般) | ホームベーカリーの米粉パンコースと対応粉 |
| 菓子(スポンジケーキ・クッキー) | 1番 菓子・料理用(ソフトタイプ・ミドルタイプ) | 1番ソフトタイプと1番ミドルタイプの違い、米粉クッキーが粉っぽい・かたいときの原因 |
| 揚げ物(天ぷら・唐揚げ) | 1番 ミドルタイプ | 天ぷら・唐揚げの衣に向く区分 |
| 麺 | 3番 麺用(麺全般) | 米粉麺用(3番)の基準と表示 |
区分のページを読んだあとの順番は、銘柄データ集で手元の銘柄の表記を見る、逆引き表で作りたいものを他の用途と比べる、表示の読み方で袋の表記を確かめる、の順です。
米粉の用途別基準(1番・2番・3番)の早見表
農林水産省の用途別基準のうち、区分で値が変わるアミロース含有率と、用途の例を1表にしました。粒度(粒径75μm以下の比率が50%以上)とでんぷん損傷度(10%未満)は3区分で共通です。
| 区分 | アミロース含有率 | 用途の例 | 見るページ |
|---|---|---|---|
| 1番 菓子・料理用 | 20%未満(ソフトタイプは15%未満、ミドルタイプは15%以上20%未満) | スポンジケーキ、クッキー、天ぷら粉、唐揚げ粉 | 1番ソフト・ミドルの違い |
| 2番 パン用 | 15%以上25%未満 | パン全般(グルテン添加は18〜20%程度、添加する場合は明記) | 用途別基準 |
| 3番 麺用 | 20%以上(25%以上は強弾力の麺に適する) | 麺全般 | 米粉の麺 |
出典: 農林水産省「米粉の用途別基準」図表1・図表2(確認日2026-10-12)。水分含有率などほかの項目は用途別基準のページに、基準が定まるまでの経過は用途別基準の経緯の年表にあります。
最初に読む順番(用途区分の確認から保存まで)
- 楔(くさび)となる確認:用途別基準で、1番・2番・3番の区分と数値を知る。
- 逆引き:作りたいものから探すで、パン・ケーキ・麺など目的に合う区分を絞る。
- 表示の読み取り:米粉の表示から用途区分を確認する手順で、袋の表示から区分を確かめる。
- 保存:賞味期限と保存方法の表示の読み方で、買った後の扱いを確認する。備蓄として回すときの手順はローリングストックの回し方と期限表示の確認で見る(袋の表示は前者、農林水産省の回し方は後者)。
目的から探す(離乳食・海外規格・置き換え・粘度・比容積・問い合わせ)
- 離乳食と米粉:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」の記載と、小麦アレルギー表示の確認点を分けて整理しています。
- 海外の米粉の規格とCodex:Codexの米の規格は米粉を対象にしておらず、日本の1番・2番・3番とは別の物差しであることを確認できます。
- 小麦粉から米粉への置き換え早見表:パン・ケーキ・クッキー・ドーナツで、水分と焼き方がどう違うかを見られます。
- 米粉の糊化特性(RVAの粘度)の読み方:最高粘度・ブレークダウン・セットバックの意味を確認できます。用途別基準に粘度の項目はありません。
- 米粉パンの比容積と粉の特性:膨らみの指標である比容積と、損傷でんぷん・粒子径・吸水性との関係を読めます。用途別基準に比容積の基準値はありません。
- メーカーへ問い合わせる確認項目:粒度・損傷度・アミロース・水分の4項目について、基準と測定法を添えて問い合わせ内容を整理できます。
米・米粉の安全基準を確認する
米・米粉に関する公的な基準値は、項目ごとにページを分けて整理しています。カドミウムとヒ素の基準値、かび毒の基準値、放射性セシウムの基準値、残留農薬の基準が入口です。製造する側の衛生管理はHACCP手引書の読み方にあります。
保存と調理の注意点を確認する
買った後の扱いは賞味期限と保存方法の表示の読み方、調理での違いは米粉と小麦粉の調理上の違い比較表、吸水率と損傷でんぷんの関係、米粉パンがかたくなる理由で確認できます。
なぜこの台帳が必要か
小麦粉には「薄力粉・中力粉・強力粉」という用途表示が家庭に広く浸透しています。しかし米粉は、農林水産省自身が公式資料で次のように課題を明記しています。
「米粉は、小規模な製造業者が多く、米粉用米の品種や製粉方法も様々なことから、製造業者によって製品の吸水量が異なるなど品質の違いがみられ、利用が広がりにくいといった課題」
米粉の表示ルールを確認する
用途区分とは別に、米粉製品の包装表示には決まりがあります。6つの表示・制度を1枚で比べるなら米粉製品の表示・制度 早見表が入口です。袋を手に取って見る順番は米粉の袋の表示を見る順番のチェックリストにあります。小麦アレルギー表示、ノングルテン表示と認証制度、原料原産地表示、原材料名の書き方、米トレーサビリティ法の対象になる米粉・ミックス粉の範囲を、それぞれ公式資料に沿って整理しています。原料の米の動きは米粉用米の生産量・需要量の推移で確認できます。米粉用米を作る側の助成の仕組みは水田活用の直接支払交付金の米粉用米助成で整理しています。
よくある質問
米粉の用途別基準とは何ですか
農林水産省が2017年3月29日に公表した、米粉の用途を「菓子・料理用(1番)」「パン用(2番)」「麺用(3番)」に分ける基準です。粒度・でんぷん損傷度・アミロース含有率などの数値は用途別基準のページにまとめています。
米粉のアミロース含有率は区分ごとにどう違いますか
1番(菓子・料理用)は20%未満、2番(パン用)は15%以上25%未満、3番(麺用)は20%以上です。内訳と出典は用途別基準のページ、用語の意味は用語集を参照してください。
市販の米粉の袋に、農水省の用途区分が書かれていないのはなぜですか
多くの銘柄は「製菓用」「製パン用」といったメーカー独自の表記にとどまり、1番・2番・3番に対応づけた表記は推奨マーク取得製品を除きほとんど確認できていません。メーカーが区分を書いていない銘柄は、このサイトでも「メーカー公表の区分表記なし」と記載します。各銘柄は銘柄データ集で確認できます。
農林水産省の米粉の用途別基準は、どの資料のどの表で見られますか
農林水産省の米の情報ページ「米粉の用途別基準」(「08 米粉の種類と特性」の中)の「3 米粉の用途別基準について」にあります。数値の基準は図表1「米粉の用途別基準・用途表記」、各区分の具体的な用途の例は図表2です。基準は2017年3月29日に公表されました。表の数値を区分別に読み直したものは用途別基準のページにあります。
米粉の用途別基準は守る義務がありますか。適合は誰が確かめますか
守ることを求める義務としてではなく、自主的な取組みとして位置づけられています。農林水産省は、米粉製造業者による共通の用途別基準に基づく自主的な製品製造の取組みを促すためのものとしており、事業規模に関わらずすべての米粉製造業者が対象で、用途を表記することとされています。適合の確認については、日本米粉協会が適合製品に推奨マークを付与する仕組み(2018年1月開始)があります。マークの有無だけでは基準に合っているかは分からないため、各銘柄の区分はパッケージやメーカー公式サイトの表記で確認してください。