結論: 米粉のパン・菓子・麺は許可の営業に挙がっている。届出か許可かは保健所で確かめる
食品を作って売る営業は、食品衛生法で大きく2つに分かれます。施設の基準が必要な営業は都道府県知事の許可(法第55条)、それ以外の営業は、あらかじめ都道府県知事への届出(法第57条)です。許可が必要な営業の一覧は、食品衛生法施行令の第35条にあります。その中に、パンを含む菓子を作る「菓子製造業」と、「麺類製造業」が入っています。米粉でパン、菓子、麺を作って売る場合は、この営業に当たる可能性があります。
米粉そのものを挽いて売る営業は、確認できた範囲では、この一覧に製粉業や精穀業という名前では挙がっていません。そのため、許可と届出のどちらになるかは、このページでは断定しません。自宅やイベントでの小規模な販売の扱いも、原文では確認できていないので書きません。事業所のある地域の保健所に、作るもの・売り方・場所を伝えて確認してください。
原文で確認できた内容
| 項目 | 原文の記載 |
|---|---|
| 許可が必要な営業 | 公衆衛生に与える影響が著しい営業で政令で定めるものは、都道府県知事の許可を受ける(法第54条・第55条)。施行令第35条に、菓子製造業(パン・あん類を含む)、麺類製造業、そうざい製造業、飲食店営業などが挙がっている |
| 届出が必要な営業 | 許可の営業と、政令で定める公衆衛生に与える影響が少ない営業を除く営業は、あらかじめ営業所の名称・所在地などを都道府県知事に届け出る(法第57条) |
| 届出が要らない営業の例 | 施行令第35条の2に、食品の貯蔵だけ・運搬だけをする営業(冷凍・冷蔵業を除く)、冷凍・冷蔵によらず保存して食品衛生上の危害のおそれがない容器包装済みの食品の販売をする営業などが挙がっている |
| 届出書に書く事項 | 届出者の氏名(ふりがな付き)・生年月日・住所、施設の所在地と名称、営業の形態と主に取り扱う食品、食品衛生責任者の氏名(施行規則第70条の2) |
| 衛生管理の基準 | 営業者は、施設の清潔保持・ねずみや昆虫の駆除などの一般的な衛生管理と、特に重要な工程を管理するための取組(HACCPに沿った衛生管理)について、省令の基準に従って必要な措置を定めて守る(法第51条) |
| 取組を簡単にできる営業者 | 食品を製造・加工する施設に併設または隣接した店舗で、その施設で作った食品の全部または大部分を小売販売する営業者などは、取り扱う食品の特性に応じた取組でよい(法第51条、施行令第34条の2) |
出典: e-Gov法令検索「食品衛生法」(https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000233 )の第51条・第54条・第55条・第57条、「食品衛生法施行令」(https://laws.e-gov.go.jp/law/328CO0000000229 )の第34条の2・第35条・第35条の2、「食品衛生法施行規則」(https://laws.e-gov.go.jp/law/323M40000100023 )の第70条の2。確認日2026-10-15。
読み違えやすい点
- 許可の営業の名前: 米粉を使うかどうかではなく、作るものの種類(パン・菓子・麺・そうざいなど)で営業が決まります。施行令の営業の指定に「米粉」という語はありません。
- 施設の基準: 許可に必要な施設の基準は、法第54条で都道府県が条例で定めるとされています。内容は地域によって違う場合があるため、このページでは数値や設備を書きません。
- 食品衛生責任者: 届出書に氏名を書く項目として確認できました。資格の要件や講習の内容は、このページでは確認していません。保健所または食品衛生協会の案内で確認してください。
- 衛生管理は届出・許可とは別の義務: 法第51条の衛生管理の基準は、営業の種類にかかわらず営業者に課されるものです。米粉の製造現場での考え方は米粉製造のHACCP手引書の読み方で整理しています。
- 区分とは別の制度: 営業の手続きは衛生の制度で、米粉の用途区分(1番・2番・3番)とは別です。区分は農林水産省の用途別基準で確認します。
次にすること
作って売る前の確認は、次の順で進めます。(1) 作るもの・売り方・場所を決める。(2) 事業所のある地域の保健所に、許可か届出かを確認する。(3) 衛生管理の進め方を米粉製造のHACCP手引書の読み方で確認する。(4) 袋詰めして売るなら、米粉の内容量表示と計量法と米粉の袋の表示を見る順番のチェックリストで表示を確認する。
よくある質問
米粉でパンやクッキーを作って売るとき、営業許可は要りますか
食品衛生法施行令の営業の指定には、パンを含む菓子を製造する「菓子製造業」と「麺類製造業」が挙がっています。この営業を営もうとする人は、都道府県知事の許可を受けなければなりません(法第55条)。実際の施設基準や、自宅での小規模な販売の扱いは、事業所のある地域の保健所に確認してください。
営業届出は何のために出しますか
法第57条は、許可が必要な営業と、政令で公衆衛生に与える影響が少ないとされた営業を除く営業を営もうとする人に、あらかじめ都道府県知事への届出を求めています。自分の営業がどちらにも当たるかは、保健所で確認します。
食品衛生責任者とは何ですか
施行規則の第70条の2で、営業届出書に氏名を書く項目として挙がっています。許可を受ける場合の申請書にも、食品衛生管理者または食品衛生責任者の氏名と受講した講習会を書く項目があります。資格の取り方や講習の内容は、このページでは確認していません。
米粉を製粉して売る営業は、許可と届出のどちらですか
施行令の営業の指定(許可が必要な営業)に、製粉業や精穀業という名前の営業は確認できた範囲では挙がっていません。届出が必要かどうかは、原文からは確認できていないため、このページでは断定しません。保健所に確認してください。