有機JAS認証の米粉(有機米粉)の表示ルールと用途区分との違い

「有機米粉」「オーガニック米粉」と表示できる条件と、農水省の用途区分(1番・2番・3番)とは別の制度である点を、農水省の公表資料にもとづき整理します。

図表1: 有機JASと用途区分は何を示す制度か

袋に「有機」と書かれた米粉と、「1番」「2番」「3番」と書かれた米粉は、見ている点が異なります。有機JASは「どう作られたか(生産・製造の方法)」を示し、用途区分は「何に向く粉か(粒度・でんぷん損傷度など)」を示します。

有機JASと米粉の用途区分の比較
項目 有機JAS(有機加工食品) 用途区分(1番・2番・3番)
示すもの 有機の方法で生産・加工されたこと パン・ケーキ・麺など用途への向き
確認の方法 登録認証機関が検査し、認証された事業者だけが有機JASマークを貼れる 粒度・でんぷん損傷度などの数値基準に照らして区分を表記する
袋で見る場所 有機JASマーク、名称の「有機○○」「オーガニック○○」 用途表記(1番・2番・3番など)
本サイトでの扱い この制度は用途区分の判定には使えません 用途別基準ページで数値を確認

出典: 農林水産省「有機食品の検査認証制度」ページ本文、同「有機加工食品検査認証制度ハンドブック(令和8年6月版)」。確認日2026-10-12。用途区分の数値は用途別基準ページの出典に従います。

有機JASマークと「有機」表示の関係

農水省のページによると、有機食品のJAS(日本農林規格)に適合した生産が行われていることを登録認証機関が検査し、その結果、認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます。

この有機JASマークがない農産物、畜産物及び加工食品に、「有機」「オーガニック」などの名称の表示や、これと紛らわしい表示を付すことは、法律で禁止されています。つまり、マークのない米粉の袋に「有機米粉」と書くことはできません。

出典: 農林水産省「有機食品の検査認証制度」(https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html)本文。確認日2026-10-12。

米粉は有機加工食品として扱われる

農水省のハンドブックが引く食品表示基準の分類では、米粉は加工食品の「粉類」(米粉、小麦粉、雑穀粉、豆粉など)に入ります。そのため、有機米を製粉した米粉に有機JASマークを付けるには、有機農産物のJASではなく、有機加工食品のJASを満たす必要があります。

有機加工食品のJASは、主に次の3つの項目で構成されています。

出典: 農林水産省「有機加工食品検査認証制度ハンドブック(令和8年6月版)」(https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/yuuki-570.pdf)第1章・食品表示基準別表の抜粋部分。確認日2026-10-12。

図表2: 有機米粉の表示で押さえる3点

有機加工食品としての米粉の表示と原材料の主な基準
点検する点 ハンドブックに書かれた内容
名称の書き方 「有機○○」または「○○(有機)」、もしくは「オーガニック○○」または「○○(オーガニック)」のいずれかで記載する
原材料の割合(95%ルール) 有機加工食品のJASに「95%」という数字そのものは出てこない。原材料(食塩及び水を除く)及び添加物(加工助剤を除く)のうち、有機原材料以外の原材料等の重量の合計が5%以下であること。すなわち有機原材料が95%以上
製造ラインの管理 製粉などの設備を有機専用にするか、共用の場合は有機の加工前に有機農産物を使って共洗いをする。共洗いに使った有機農産物は有機性を失うため、非有機製品として扱う

出典: 農林水産省「有機加工食品検査認証制度ハンドブック(令和8年6月版)」2.2.4・4.2.1・5.5(製粉)。確認日2026-10-12。名称表示は食品表示基準の表示事項(名称・原材料名・内容量・賞味期限・保存方法・製造業者など)に加えて守る追加の基準です。

銘柄を調べるときの見方

よくある質問

「有機米粉」と「国産米粉」「無農薬米粉」は同じ意味ですか

同じ意味ではありません。「有機」「オーガニック」の名称表示は、有機JASマークを貼れる認証事業者の製品に限られます。農水省のページでは、マークがない食品に「有機」「オーガニック」やこれと紛らわしい表示を付けることは法律で禁止されていると説明されています。産地を示す表示は原料原産地表示の話で、別の制度です。

有機JASの米粉は、米粉パン用(用途区分1番)として使えますか

有機JASマークだけでは判断できません。有機JASは生産・製造の方法の制度で、用途区分は粒度やでんぷん損傷度などによる別の区分です。袋やメーカー公式サイトに用途表記があるかどうかで確認し、表記がなければ「メーカー公表の区分表記なし」として扱ってください。

有機JASの米粉に、有機でない原材料を混ぜてもよいですか

ハンドブックによると、原材料(食塩及び水を除く)及び添加物(加工助剤を除く)のうち有機原材料以外の重量の合計が5%以下であることが条件です。米粉単体の製品では、原料の米がすべて有機であるのが通常の形です。

各回答の出典は本ページ内の図表1・図表2、および農林水産省「有機食品の検査認証制度」ページ・有機加工食品ハンドブック(確認日2026-10-12)です。

→ 農水省の用途別基準(1番・2番・3番)の数値を見る

→ 推奨マーク製品を見る(有機JASとは別の制度)

→ 市販の米粉銘柄データ集を見る

→ ノングルテン認証と製造工程管理JASの違いを見る

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