図表1: 米粉用米の生産量と作付面積(全国計・令和3〜7年産)
米粉用米とは、米粉の原料にするために作る米のことです。農林水産省の「麦の参考資料」(令和8年3月)の米粉に関する動向では、全国の生産量は令和4年産の45.9千トンを境に減り、令和7年産は18.5千トンの見込みです。理由として、主食用米の作付けが増えたことが挙げられています。
| 産年 | 生産量(千トン) | 作付面積(千ha) |
|---|---|---|
| 令和3年産 | 41.6 | 7.6 |
| 令和4年産 | 45.9 | 8.4 |
| 令和5年産 | 40.2 | 7.6 |
| 令和6年産 | 31.7 | 6.3 |
| 令和7年産 | 18.5 | 3.5 |
令和3〜6年産は新規需要米(主食用ではない用途の米)の生産集出荷数量、令和7年産は新規需要米の取組計画認定結果の数量です。令和7年産の数値は、集計の方法が前の4年分と異なります。
出典: 農林水産省「麦の需給について」内「麦の参考資料(その3)」表Ⅳ-1。確認日2026-10-02。
図表2: 生産量が最も多い新潟県の推移
同じ表には、生産量の多い上位5県が載っています。そのうち新潟県は、令和3年産の11.8千トンから令和7年産の4.0千トンまで減りました。全国計の減り方(41.6千トンから18.5千トン)と同じ向きで、新潟県の減少幅が全国の減少幅の約3分の1を占めます。
| 産年 | 生産量(千トン) | 作付面積(千ha) |
|---|---|---|
| 令和3年産 | 11.8 | 2.1 |
| 令和4年産 | 12.7 | 2.3 |
| 令和5年産 | 10.0 | 1.8 |
| 令和6年産 | 7.5 | 1.4 |
| 令和7年産 | 4.0 | 0.7 |
出典: 同上、表Ⅳ-1。減少幅の比較は、表の数値から本サイトが計算しました(新潟県7.8千トン減、全国23.1千トン減)。確認日2026-10-02。
図表3: 米粉用米の需要量(需要者からの聞き取り)
同じ資料の需要量は、製粉事業者など需要者への聞き取りによる数値です。生産量が減っている一方で、需要量は令和7年度の見込みまで毎年増える形で示されています。
| 年度 | 需要量(千トン) |
|---|---|
| 令和3年度 | 41 |
| 令和4年度 | 45 |
| 令和5年度 | 53 |
| 令和6年度 | 56 |
| 令和7年度(見込み) | 60 |
資料は、需要が増える背景として、平成30年以降にグルテンフリーなどの食スタイルが注目されて米粉の認知度が高まったこと、米粉を生かしたパンやスイーツが身近に買えるようになったことを挙げています。一方で、令和7年産の生産量が減ったことにより、一部の製粉事業者では受注を抑える動きも見られるとしています。それでも米粉の需要は堅調と評価しています。
出典: 同上、表Ⅳ-2および本文。確認日2026-10-02。
生産量と需要量の数字をどう読むか
令和7年を見ると、生産量は18.5千トン(産年)、需要量は60千トン(年度見込み)で、数字の上では大きく離れています。ただし2つの数字は集計の仕方が違います。生産量は出荷数量や取組計画の認定数量、需要量は需要者への聞き取りです。資料もこの差を不足量として説明してはいません。差の大きさをそのまま「不足している量」と読むのは避けてください。
米粉の価格については、同じ資料に参考として、業務用の販売価格(令和6年度、税抜き)が米粉で1kgあたり150〜370円程度、小麦粉で130〜140円程度と載っています。
出典: 同上。確認日2026-10-02。
生産・需要の数字を用途区分の確認に生かすには
本サイトの楔は、手元の米粉の銘柄が農林水産省の用途別基準のどの区分に当たるかを確認することです。生産量の増減は、銘柄ごとの区分を変えるものではありません。ただし、原料の米の産地や品種は、銘柄の区分や表示を調べるときの手がかりになります。
- 原料の産地の表示は、米粉製品の原料原産地表示で確認する。
- 米粉に向く品種は、米粉専用品種とアミロース含有率で確認する。
- 米粉を取引する事業者の記録義務は、米粉・米粉ミックス粉と米トレーサビリティ法の対象で確認する。
よくある質問
米粉用米の生産量は、令和7年産でどれだけ減りましたか
農林水産省の資料では、令和6年産の31.7千トンから、令和7年産は18.5千トン(見込み)です。令和4年産の45.9千トンと比べると、半分以下です。
米粉用米の需要量は減っていますか
資料の数値は、令和3年度の41千トンから令和7年度見込みの60千トンまで毎年増えています。ただし資料は、令和7年産の生産量が減ったことで、一部の製粉事業者に受注を抑える動きも見られるとしています。
生産量が減ると、銘柄の用途区分は変わりますか
用途別基準はアミロース含有率や粒度などの米粉の性質で決まるもので、生産量では決まりません。区分はメーカーの表記で確認します。
各回答の出典は本ページ内の図表・解説の出典と同じです(確認日2026-10-02)。