図表1: 認定の対象になる事業と、計画に書く事項
米粉用の新しい稲の品種を育てる事業は、「米穀の新用途への利用の促進に関する法律」で「新品種育成事業」と呼ばれます。法律は、これを「新用途米穀加工品(米穀粉、飼料など)の原材料に適する稲の新品種を育てる事業で、米穀の新用途への利用の促進に特に資するもの」と定めています。この事業を行おうとする人は、計画を作って農林水産大臣に出し、「適当である」と認定を受けることができます。
| 計画に書く事項 | 内容 |
|---|---|
| 事業の目標 | どのような品種を育てるのか |
| 事業の内容と実施期間 | 育成の進め方と、いつからいつまで行うか |
| 必要な資金とその調達方法 | 資金の額と、どこから用意するか |
農林水産大臣は、計画が国の基本方針に照らして適切で、事業を確実に進められると認めるときに認定します。生産者と製造事業者が共同で出す別の計画は生産製造連携事業計画の認定で整理しています。
出典: e-Gov法令検索「米穀の新用途への利用の促進に関する法律」第2条第8項・第6条。確認日2026-10-05。
図表2: 審査で見られる点と、申請の出し方
農林水産省の「生産製造連携事業計画の認定等事務取扱要領」は、新品種育成計画の審査で見る点を2つ挙げています。
| 見られる点 | 要領の示し方 |
|---|---|
| 目標 | 平年の収量より相当程度収量が増えると見込まれる品種、または平年以上の収量が見込まれ、加工に向く品種などを生み出す内容になっているか |
| 体制 | 人員や資金の面で、実現できる体制になっているか |
申請は農林水産大臣に出します。生産製造連携事業計画の申請は、地方農政局長等を通じて出すと要領に書かれていますが、新品種育成計画の項には、その定めはありません。具体的な窓口は、農林水産省に確認してください。
出典: 農林水産省「生産製造連携事業計画の認定等事務取扱要領」第3の1・第3の2(https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/komeko/k_houritu/attach/pdf/index-22.pdf、令和7年7月9日改正まで反映)。確認日2026-10-05。
認定後の報告・変更・指導
| 手続き | 期限・扱い |
|---|---|
| 実施状況の報告 | 事業を実施した翌年度の12月20日までに、農林水産大臣へ報告する |
| 計画の変更 | 変更するときは、あらためて認定が要る。軽微な変更は認定が不要で、遅れずに届け出る |
| 軽微な変更の例 | 認定を受けた事業者の名称や氏名、住所、法人の代表者の氏名の変更 |
| 指導 | 認定から1年たっても事業を始めていない場合などは、国が指導する |
| 認定の取り消し | 指導しても着手の見込みが立たない場合などは、認定を取り消して公表する(要領の書きぶり。法律の条文は「取り消すことができる」) |
報告の期限は、生産製造連携事業計画のように年2回ではなく、年1回の12月20日です。ここでいう「翌年度」は、事業を実施した年度の次の年度です。
出典: 農林水産省「生産製造連携事業計画の認定等事務取扱要領」第3の4・5、第5。e-Gov法令検索「米穀の新用途への利用の促進に関する法律」第7条。確認日2026-10-05。
品種登録の出願料・登録料の軽減
認定を受けた事業者には、種苗法(新しい品種を登録して守る法律)の料金に関する特例があります。法律の第12条は、認定を受けた計画にしたがって育てた品種について、次の条件のときに、農林水産大臣が料金を軽くしたり免除したりできると定めています。
- 事業の実施期間が終わった日から2年以内に、品種登録の出願があること。
- 出願した人が、その品種を育てた認定事業者(職務で育てた場合は、あらかじめ定めがある使用者等)であること。
対象は、出願するときの出願料と、登録後の第1年から第6年までの各年の登録料です。軽減や免除の具体的な割合は政令で定められており、本ページでは確認できていません。申請の前に、農林水産省に確認してください。
出典: e-Gov法令検索「米穀の新用途への利用の促進に関する法律」第12条第1項・第2項。確認日2026-10-05。
よくある質問
新品種育成計画の認定を受けると、品種登録の料金は必ず安くなりますか
法律は「軽減し、または免除することができる」と定めています。必ず安くなるとは書かれておらず、割合は政令で決まります。実施期間の終了から2年以内の出願という条件もあります。
生産製造連携事業計画との違いは何ですか
新品種育成計画は、新しい稲の品種を育てる事業の計画です。生産製造連携事業計画は、生産者と製造事業者が共同で、原料米の取引から米粉の製造までの行程を改善する計画です。報告の期限や申請の出し方も、要領で別々に定められています。
認定を受けた後、報告をしないとどうなりますか
要領は、報告から事業の実施状況を確認し、適切に実施されていないと認められる場合は指導を行い、それでも見込みが立たない場合は認定を取り消して公表すると示しています。
各回答の出典は本ページ内の図表・解説の出典と同じです(確認日2026-10-05)。本サイトは制度の整理のみを行い、個別の計画が認定されるかどうかの判定や、申請書類の作成はしません。