図表1: 取組計画書の基本の流れ(令和8年産)
農林水産省北海道農政事務所の案内は、加工用米・新規需要米(まとめて「加工用米等」と呼びます)に取り組む農業者や出荷団体などの「取組主体」に、次の流れを示しています。米粉用米は新規需要米の一つで、この流れの対象です。
| 順序 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 取組主体と需要者(米粉を使う製造販売の事業者など)が販売契約を結ぶ |
| 2 | 取組主体が、取組計画書を農政事務所(北海道の場合は北海道農政事務所長)へ出す。期限は6月30日 |
| 3 | 農政事務所が受理する。不受理の場合は、理由を示して取組主体に返送する |
| 4 | 取組主体が需要者に販売する |
案内は、6月30日までに取組計画書が出されない場合、加工用米等として支援を受けることができないと書いています。助成の単価と仕組みは水田活用の直接支払交付金の米粉用米助成で整理しています。この計画書は、その助成を受ける前に済ませる手続きに当たります。
出典: 農林水産省北海道農政事務所「加工用米・新規需要米に取り組む農業者の皆さまへ 令和8年産加工用米等取組計画書」(https://www.maff.go.jp/hokkaido/syokuryo/attach/pdf/JUKYUCHOUSEI-50.pdf)の冒頭と「Ⅰ 取組計画書の届出・受理について」。確認日2026-10-05。最後の一文は本サイトの読み取りです。
「認定」ではなく「届出・受理」になっている点
以前は、農林水産省の公表資料の題が「新規需要米の取組計画認定状況」でした。令和7年産の分は「新規需要米の取組計画届出状況」という題に変わっています。令和8年産の案内も、手続きを「届出」と「受理」で説明しています。この制度の名前で検索すると、古い資料の「認定」と新しい資料の「届出」が混ざって出るため、読む資料の年産を確かめる必要があります。
なお、生産者と製粉事業者が共同で国の認定を受ける別の制度もあります。これは生産製造連携事業計画の認定で、法律にもとづく別の手続きです。
出典: 農林水産省「加工用米・新規需要米について」(https://www.maff.go.jp/j/seisan/jyukyu/komeseisaku/kakou_shinki.html、更新日令和8年4月30日)の一覧の題、および上記の北海道農政事務所の案内。確認日2026-10-05。
図表2: 提出書類と期限
北海道農政事務所の案内の一覧から、主な書類を並べます。「作成者」はその書類を作る人です。
| 書類 | 期限 | 作成者 |
|---|---|---|
| 取組計画書(別紙様式第3-1号) | 6月30日 | 取組主体 |
| 購入計画書(別紙様式第3-3号) | 6月30日 | 需要者 |
| 流通に係る誓約書(別紙様式第3-5号) | 6月30日 | 需要者までの流通に関わる全ての事業者 |
| チェックシート(別紙様式第3-6号) | 6月30日 | 取組主体 |
| 販売計画書(新規需要米のみ、必要に応じて) | 6月30日 | 取組主体 |
| 区分管理計画書(必要に応じて) | 6月30日 | 農業者 |
| 出荷契約等数量農業者別一覧表(別紙様式第6-1号) | 7月10日 | 認定方針作成者・特認団体 |
| 契約変更に係る同意書(変更するとき) | 8月20日 | 取組主体と需要者 |
| 生産出荷数量一覧表(別紙様式第6-2号) | 12月21日 | 認定方針作成者・特認団体・農業者 |
| 受払状況等報告書(別紙様式第7号) | 毎年4月30日 | 需要者 |
「取組主体」は、農業者、認定方針作成者、特認団体、都道府県出荷団体、全国生産出荷団体を指すと案内は説明しています。農協などに出荷する農業者は、取組計画書の作成を団体が行うことがあるため、自分の取組主体が誰になるかを、まず地域の窓口で確かめます。
出典: 北海道農政事務所の案内「Ⅱ 取組計画書の提出書類・保管書類一覧」と用語解説。確認日2026-10-05。最後の一文は本サイトの読み取りです。
販売契約を結べていないときの扱い
案内の作成例には、新規需要米について、取組計画書を出す時までに需要者との販売契約を結べない場合に出す「販売計画書」の様式(様式参考例2)が載っています。案内は、需要者が決まったら、速やかに販売契約を結び、販売を行うまでに必要な書類を整えるよう注意書きを付けています。
つまり、契約を結ぶ順序は、原則が「契約が先、計画書が後」で、契約が間に合わない場合に限って、販売計画書で補う形です。販売契約等の状況が分かる書類は、農政事務所長の求めに応じて出せるよう整理して保管します。
出典: 北海道農政事務所の案内「Ⅰ」の3、「Ⅲ」の販売計画書の作成例の注記。確認日2026-10-05。本サイトは、販売計画書を出せば契約なしで受理されるかどうかは確認していません。農政事務所に問い合わせてください。
受理されるために確かめる点
- 必要項目の未記入や添付書類の不足など、形式的な不備があると、農政事務所は修正を求めます。適切に直されない場合は、受理せず、理由を示して返送します。
- 提出前に、チェックシート(別紙様式第3-6号)の確認事項が適切かどうかを確かめます。
- 需要者までの流通に関わる全ての事業者が作った誓約書を付けます。
- 誓約書の「適格者の要件」には、生産年の6月30日から1年さかのぼって米穀の流通や使用に関する法令や要領に違反していないこと、前年産までの報告書等を適切に出していることが入っています。
- 米粉用米を農業者として作る場合の誓約事項には、他の用途から、ふるい下などの低品位の米を寄せ集めて米粉用米として出荷しないこと、他のほ場の米を混ぜて出荷しないことが入っています。
出典: 北海道農政事務所の案内「Ⅰ」の1から3、「Ⅲ」の流通に係る誓約書の作成例。確認日2026-10-05。
計画の変更と、令和8年産の見直し点
全国の作付けの状況を踏まえて取組計画書の内容を変える場合は、8月20日までに需要者団体等の同意を得て、変更後の計画書を出します。
令和8年産に向けて、国の要領(需要に応じた米の生産・販売の推進に関する要領)は令和8年3月31日に一部改正されました。案内が示す主な点は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 地域の合理的な単収 | 10aあたりの平年収量が令和8年産から廃止されるため、設定の基準が変わる。改正後は、前年産までの5か年のうち最高値と最低値を除いた3か年の平均値に合わせる(ふるい目1.70mm以上) |
| 出荷・販売契約数量の調整 | 作柄に応じて数量を調整するときの計算式の分母が、当年産の平年単収から、前年産までの5か年中最高値と最低値を除く3か年の平均値に変わる |
| 米粉用向け専用品種の追加 | 「亜細亜のつき」「奥羽452号」「はなといろ」が追加された |
単収の具体的な数値は、案内が「地域農業再生協議会に確認してください」と書いています。米粉用の専用品種の考え方は米粉専用品種とアミロース含有率で整理しています。
出典: 北海道農政事務所の案内「Ⅰ」の4と「取組計画書に係る主な改正点」、「Ⅲ」の生産計画の作成例の注記。確認日2026-10-05。この案内は北海道農政事務所の資料です。他の地域は、提出先の農政局・農政事務所と書式が異なる場合があります。
よくある質問
取組計画書の提出期限はいつですか
令和8年産の北海道農政事務所の案内では、6月30日です。期限までに出されない場合は、加工用米等として支援を受けられません。変更の場合は8月20日までに、需要者団体等の同意を得て出します。
販売契約は、計画書を出す前に結ぶ必要がありますか
案内の流れは「販売契約、取組計画書、受理、販売」の順です。新規需要米で、提出時までに契約を結べない場合は、販売計画書を出す様式があります。ただし、受理の可否は農政事務所が判断します。
これは認定ですか、届出ですか
令和7年産の公表資料や令和8年産の案内では「届出」と「受理」です。古い資料には「認定」と書かれています。共同で国の認定を受ける別の制度(生産製造連携事業計画)とは別の手続きです。
各回答の出典は本ページ内の図表・解説の出典と同じです(確認日2026-10-05)。本サイトは制度の整理のみを行い、個別の計画が受理されるかどうかの判定や、書類の作成はしません。