この成分表と、このページで扱う範囲
日本食品標準成分表は、文部科学省が食品に含まれる栄養成分を100gあたりの値でまとめた公的な表です。このページでは、2023年(令和5年)4月に公表された「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を使います。
米粉に関する項目は、穀類の中の「こめ[うるち米製品]」にあります。このページで扱うのは、次の5項目です。食品番号は成分表の中で食品を区別する5桁の番号です。
- 01158 米粉
- 01211 米粉パン 食パン
- 01212 米粉パン ロールパン
- 01159 米粉パン 小麦グルテン不使用のもの
- 01160 米粉めん
比べる相手として、小麦粉の薄力粉1等(01015)と強力粉1等(01020)を並べます。成分表にはこのほか玄米粉(01157)などもありますが、このページでは扱いません。
出典: 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」本文PDFと第2章データ(Excel)。文部科学省の同表のページには令和8年3月27日付で正誤表と更新ファイルが載っており、このページの数値は同日付のExcelで確認しました。確認日2026-10-04。
比較表: 100gあたりの主な成分値
可食部100gあたりの値です。エネルギーはkcal、水分・たんぱく質・脂質・炭水化物・食物繊維はg、ナトリウムはmgで示します。括弧つきの数値の意味は次の節で説明します。
| 食品(食品番号) | エネルギー | 水分 | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維総量 | ナトリウム |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 薄力粉 1等(01015) | 349 | 14.0 | 8.3 | 1.5 | 75.8 | 2.5 | Tr |
| 強力粉 1等(01020) | 337 | 14.5 | 11.8 | 1.5 | 71.7 | 2.7 | Tr |
| 米粉(01158) | 356 | 11.1 | 6.0 | 0.7 | 81.9 | 0.6 | 1 |
| 米粉パン 食パン(01211) | 247 | (41.2) | (10.7) | (5.1) | (41.6) | (0.7) | (420) |
| 米粉パン ロールパン(01212) | 256 | (41.2) | (8.8) | (6.7) | (42.0) | (0.6) | (370) |
| 米粉パン 小麦グルテン不使用のもの(01159) | 247 | 41.2 | 3.4 | 3.1 | 51.3 | 0.9 | 340 |
| 米粉めん(01160) | 252 | 37.0 | 3.6 | 0.7 | 58.4 | 0.9 | 48 |
粉どうしで比べると、米粉は薄力粉よりエネルギーがわずかに高く(356kcalと349kcal)、たんぱく質は少なく(6.0gと8.3g)、食物繊維も少なくなっています(0.6gと2.5g)。強力粉と比べると、たんぱく質の差はさらに大きくなります(6.0gと11.8g)。
米粉パンと米粉めんは水分を含んだ状態の値なので、粉の行と並べて大小を比べても、原料の違いは分かりません。水分が37〜41%あるぶん、エネルギーや炭水化物は粉より小さくなります。
出典: 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」第2章データ(Excel)の穀類の表。表の列は成分表の列名どおりで、炭水化物は表の「炭水化物」の列です。確認日2026-10-04。同じ行の数値は、2020年版(八訂)のExcelでも同じでした。
表の記号と括弧つきの数値の読み方
- 「-」は未測定です。
- 「0」は、成分表で書く最小の量の10分の1より少ないか、検出されなかったことを表します。
- 「Tr」は微量のことで、最小の量の10分の1以上、半分未満が含まれている場合に使います。表の薄力粉・強力粉のナトリウムがこれに当たります。
- 括弧「( )」つきの数値は、類似の食品の値からの推定や、材料の配合からの計算で求めた値です。成分表では、文献などから含まれないと推定される成分を「(0)」と書く場合もあります。
米粉パンの食パンとロールパンは、エネルギー以外の項目が括弧つきです。この2つは市販品を分析した値ではなく、基本の配合割合から計算した値であることが、成分表の解説に書かれています。
出典: 同書「数値の表示方法」の説明と、穀類の解説(米粉パン類)。確認日2026-10-04。
米粉パンの3項目は、小麦アレルギーへの対応が違う
成分表の解説には、米粉パンの3項目の違いがはっきり書かれています。
| 項目 | 成分値の決め方 | 小麦アレルギーへの対応 |
|---|---|---|
| 米粉パン 小麦グルテン不使用のもの(01159) | 小麦粉や小麦グルテンを含まない市販品の分析値 | グルテンフリーの小麦粉アレルギー対応食品(試料は米粉100%) |
| 米粉パン 食パン(01211) | 基本の配合割合と重量変化率、原材料の成分値からの計算 | 小麦たんぱく質を原料に含む製品で、対応していない |
| 米粉パン ロールパン(01212) | 同上 | 同上 |
計算に使った配合は、食パンが「米粉80、小麦たんぱく20」、ロールパンが「米粉85、小麦たんぱく15」です。米粉と小麦たんぱくの合計を100とした割合で、ほかに圧搾酵母、食塩、砂糖、油脂などが加わります。
成分表は、米粉パンにはグルテンフリーの製品とそうでない製品が売られているので、目的に応じて表示で選ぶよう書いています。袋や商品ページでの確認の仕方は、米粉製品の小麦アレルギー表示のページを参照してください。
出典: 同書、穀類の「米粉パン」の解説と別表「米粉パン類の原料配合割合」。確認日2026-10-04。
米粉の成分値でできないこと
- この表は、各食品の代表的な成分値を示すもので、袋に書かれた個々の商品の栄養成分表示(義務の項目と省略できる場合は米粉・米粉製品の栄養成分表示の義務範囲で整理しています)とは別のものです。成分表の解説では、米粉の成分値は市販品の分析値に基づいて決めたと説明されています。
- この表の列には、アミロース含有率や粒度、でんぷん損傷度はありません。農林水産省の用途別基準(1番・2番・3番)への当てはまりは、この表からは分かりません。基準の数値は米粉の用途別基準の数値一覧で確認できます。
- 米粉の計量では、成分表の備考欄に「100g:169mL、100mL:59g」とあります。同じ備考欄で、薄力粉と強力粉は「100g:182mL、100mL:55g」です。同じ容量では米粉のほうが重くなります。
出典: 同書、穀類の解説と第2章データの備考欄。確認日2026-10-04。
よくある質問
米粉は小麦粉よりカロリーが低いのですか
粉の100gあたりでは、米粉は356kcalで、薄力粉の349kcal、強力粉の337kcalよりわずかに高い値です。低いわけではありません。
米粉パンは小麦アレルギーでも食べられますか
成分表には、小麦グルテン不使用の米粉パンは小麦アレルギー対応食品、食パンとロールパンの項目は小麦たんぱく質を原料に含み対応していない、と書かれています。市販品は製品ごとに異なるため、袋のアレルゲン表示で確認してください。
括弧がついた数値は、信頼できないのですか
括弧は、分析値ではなく推定や計算で出した値であることを示す記号です。米粉パンの食パンとロールパンは、基本の配合から計算した値のため、エネルギー以外の項目に括弧がついています。
各回答の出典は、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」です。確認日2026-10-04。