結論: 福井県の「85%以上」はパン生地の米粉の割合ではなく、米粉に使う米のうち県産米の割合
福井県の「米粉パン」認証基準には「配合割合が85%以上」という数字があります。原文では「使用する米粉の原材料は福井県内で生産された米であること。またその配合割合が85%以上であること」と書かれており、米粉の原材料である米のうち県産米が占める割合を指す書き方です。パン全体に占める米粉の割合を定めた数字とは読めません。埼玉県のパン類の認証基準も、米粉の含有率ではなく、使う米粉と添加物の範囲を定めています。どちらも県の認証制度で、農林水産省の米粉の用途別基準(1番・2番・3番)とは別の制度です。
福井県と埼玉県の認証基準の比較
| 項目 | 福井県「米粉パン」の認証基準 | 埼玉県ふるさと認証食品「パン類」の認証基準 |
|---|---|---|
| 適用の範囲 | 県内の食品製造業者が、県内の製造所で製造した米粉パン | 県内で生産された小麦と米を製粉したものを使って製造した食パン・パン |
| 米粉の定め | 使用する米粉の原材料は県内産の米で、その配合割合が85%以上 | 原材料は、県内産の米を製粉した米粉など、挙げられたものに限る |
| グルテン | 定義で、米粉にグルテンを加えたものを主原料とすると記載。添加物はグルテン以外を使用しない | 添加物はグルテン・アスコルビン酸(ビタミンC)・葉酸に限る |
| 水分 | 水分含有率10%以上(焼いたパンの水分) | 焼かれたパン生地の水分が10%以上(定義) |
出典: 福井県「米粉パンの認証基準」(https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/021500/kijun_d/fil/010.pdf )、埼玉県「パン類の認証基準」(https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/12868/03panrui.pdf )。確認日2026-10-08。
読み違えやすい点
- 「85%」の対象: 福井県の基準の対象は、米粉に使う米の産地です。パンの生地に米粉が何%入っているかは、この基準の文面からは分かりません。
- 水分の「10%以上」: 米粉の水分含有率の基準ではなく、焼いたパンの水分の下限です。農林水産省の用途別基準にある米粉の水分含有率(10%未満以上15%未満)とは別の対象です。
- グルテンの扱い: 両県とも、添加物としてグルテンを使うことを認めています(原文はグルテンの原料を示していません)。グルテンを含むパンは、小麦アレルギー表示やノングルテンの表示とは別に確認が必要です。米粉製品の小麦アレルギー表示とノングルテン認証を参照してください。
- 用途区分との関係: 県の認証基準には、1番・2番・3番という区分やアミロース含有率の定めはありません。パン用の米粉の区分は1番・2番・3番の違い 早見表で確認できます。
次にすること
手元の商品の表示から用途区分を探す手順は米粉の表示から用途区分を確認する手順、自治体が米粉パンを学校給食へ導入する制度は学校給食の米粉パンで整理しています。