図表1: 昔から使われてきた米粉の種類と製法
農林水産省東海農政局の資料は、うるち米から作る「上新粉」、もち米から作る「白玉粉」などが、昔からういろう・柏餅・だんご・白玉だんごの材料に使われてきたと説明しています。表の「熱処理」は、生の米を粉にした「生粉製品」か、熱を加えてから粉にした「糊化製品」かの区別です。
| 名称 | 米の種類 | 製法 | 熱処理 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| 上新粉 | うるち | 精白米を水洗い、水切りし、生乾きで製粉して乾燥(または乾燥後に製粉)。別名「しん粉」「米粉」「米の粉」 | なし | だんご・柏餅・草餅・ういろう・かるかん饅頭など |
| 餅粉 | もち | 上新粉と同じ | なし | 大福餅・求肥・しるこ・最中など |
| 白玉粉 | もち | 水挽製法(水洗い、半日から1日の水漬け、水切り、水を加えながら磨砕)で粉にしたもの | なし | 白玉だんご・求肥・大福餅・しるこなど |
| だんご粉 | もち・うるち | 上新粉にもち米を混合したもの。関西以西で多く愛用されている | なし | だんご |
同じ資料には、寒梅粉・らくがん粉・みじん粉・道明寺粉・上南粉・乳児粉も載っています。これらは熱処理ありの糊化製品で、押菓子・らくがん・桜餅・重湯用などに使われます。この表では、店頭で混同しやすい4種に絞りました。
出典: 農林水産省東海農政局「米粉の種類と用途」(maff.go.jp)の表。確認日2026-10-08。
米粉の用途別基準の対象になるのはどの粉か
農林水産省の「米粉の用途別基準」は、米粉の主な用途を菓子・料理用、パン用、麺用の3つに分類し、粒度・でんぷん損傷度・アミロース含有率・水分含有率などの基準を定めています。同じ資料の図表2の注記には、「上新粉など、既存用途向けの米穀粉は対象としない」と書かれています。
つまり、袋に「上新粉」「白玉粉」と書かれた粉は、1番・2番・3番の区分を確かめる対象ではありません。1番・2番・3番の数値は用途別基準を知る、従来の米穀粉との区分の考え方は従来の米穀粉と新たな用途に使える米粉の違いにまとめています。
出典: 農林水産省「米粉の用途別基準」ページ(maff.go.jp)の「3 米粉の用途別基準について」。確認日2026-10-08。
よくある質問
上新粉と米粉は同じものですか
農林水産省東海農政局の資料では、上新粉の別名として「米粉」「米の粉」が挙げられています。一方、パンや麺に使う米粉は、用途別基準で菓子・料理用、パン用、麺用に分けられる別の考え方の粉です。袋に「米粉」とだけ書かれていても、どちらかは表示や製品の説明で確かめてください。
白玉粉ともち米粉(餅粉)は何が違いますか
どちらももち米が原料です。資料では、白玉粉は水挽製法で粉にしたもの、餅粉は上新粉と同じ製法(精白米を水洗い、水切りし、生乾きで製粉して乾燥)とされています。
だんご粉でパンは作れますか
資料に、だんご粉でパンを作れるとする記載はありません。だんご粉は上新粉にもち米を混ぜた、だんご用の粉と説明されています。パン用かどうかは、メーカーの用途表記や用途別基準の2番(パン用)の表記で確かめてください。