結論: 農産物検査は受けるかどうかが任意の検査で、対象品目は米穀であり米粉ではない
農林水産省の「農産物検査について」(令和7年5月)は、農産物検査を、農産物検査法に基づき民間の登録検査機関が行う米・麦・大豆等の検査で、農業者等が任意で、農産物の種類・銘柄・品位等の検査を受けることができるものと説明しています。対象品目は米穀(もみ、玄米及び精米)、麦、大豆などで、米粉は挙げられていません。米粉用米だけを対象にした検査の定めや、米粉用米の検査の扱いは、確認した資料の範囲では書かれていません。米粉の用途区分は、検査ではなく農林水産省の用途別基準(1番・2番・3番)で見ます。
農産物検査について確認できた内容
| 項目 | 資料の記載 |
|---|---|
| 受検の義務 | 農業者等が任意で、農産物の種類・銘柄・品位等の検査を受けることができる |
| 対象品目 | 米穀(もみ、玄米及び精米)、麦(小麦、大麦及び裸麦)、大豆、小豆、いんげん、かんしょ生切干、そば及びでん粉 |
| 検査の内容 | 品位等検査で種類(農産物の種類、生産年等)、銘柄(産地品種銘柄等)、品位、量目などを調べる。成分検査には、米のたんぱく質とアミロースの検査がある |
| 産地・品種・産年の表示 | 農産物検査を受けなくても、根拠資料の保管を要件として、産地・品種・産年の表示ができるよう食品表示制度を改正(消費者庁で措置。令和3年度から適用) |
| 補助金との関係 | ゲタ・ナラシ対策等の補助金は、農産物検査に代わる手法で助成対象数量を確認したものも支援対象になるよう改正(令和3年度から適用) |
出典: 農林水産省「農産物検査について」(令和7年5月、https://www.maff.go.jp/j/seisan/syoryu/kensa/attach/pdf/index-27.pdf )、農林水産省「農産物検査」のページ(https://www.maff.go.jp/j/seisan/syoryu/kensa/ )。確認日2026-10-14。
読み違えやすい点
- 検査の対象: 検査を受けるのは米穀(もみ、玄米、精米)で、米粉そのものではありません。検査の等級は、米粉の品質や用途区分を示すものではありません。
- 表示との関係: 産地・品種・産年を表示するのに検査が必須とは限りません。根拠資料の保管による方法があります。米粉製品の原料の産地は米粉製品の原料原産地表示で整理しています。
- 交付金との関係: 米粉用米の交付金の単価と条件は水田活用の直接支払交付金の米粉用米助成、用途を米粉に限る届出は米粉用米の取組計画(新規需要米)の届出と受理で確認します。交付金の数量の確認は、農産物検査のほか販売伝票などでもできるとする自治体資料があり、詳しくは交付金のページにまとめています。
次にすること
米粉用米の生産量と需要量は米粉用米の生産量・需要量の推移、米粉の用途区分は用途別基準で確認できます。
よくある質問
農産物検査は、米粉用米を作る農家に義務づけられていますか
農林水産省の資料では、農産物検査は農業者等が任意で受けることができる検査と説明されています。ここで確認できたのは検査制度一般の説明で、米粉用米だけを義務または任意と定めた記載は確認できていません。
農産物検査の対象品目に、米粉は入っていますか
入っていません。農林水産省の資料の対象品目は、米穀(もみ、玄米及び精米)、麦、大豆、小豆、いんげん、かんしょ生切干、そば及びでん粉です。米粉は挙げられていません。
産地・品種・産年を米粉の袋に表示するには、原料米の農産物検査が必要ですか
農林水産省の資料では、農産物検査を受けなくても、根拠資料の保管を要件として産地・品種・産年の表示を可能にする制度改正(消費者庁で措置)が令和3年度から適用されたとされています。表示の細かい条件は、米粉製品の原料原産地表示のページと消費者庁の資料で確認してください。
検査で等級がつくと、米粉の用途区分(1番・2番・3番)も決まりますか
決まりません。検査は米の種類、銘柄、品位、量目などを調べるもので(成分検査として米のアミロースを調べる区分もありますが、これは米穀の検査です)、米粉の1番・2番・3番という区分やその数値の定めとは別の制度です。区分の数値は用途別基準で確認できます。